岩船地蔵堂は、鎌倉・扇ガ谷の谷戸の入口に建つ地蔵堂で、源頼朝と北条政子の長女・大姫の守り本尊を祀ると伝えられる。大姫は、頼朝が木曽義仲を討った際、人質として鎌倉にあった義仲の子で許婚の木曽義高をも討たせたため、深く心を病み、生涯立ち直ることなく若くして世を去ったとされる。堂の由来には史料の裏付けがなく、近くに葬られた次女・乙姫(三幡)の守り本尊とする説もあるが、悲劇の姫を供養する堂として古くから信仰を集めてきた。堂内には像高約90cmの木造地蔵菩薩立像が安置され、その背後には船形の光背をもつ石造地蔵菩薩が祀られる。元禄3年(1690年)に再建され、現在の堂は平成13年(2001年)に新造された…