「この山伏たちは不審だ。改めよ」という富樫の命令。問い詰められた弁慶は機転を利かせました。
「我々は東大寺の大仏殿再建のための勧進(寄付集め)をしている山伏だ。これが勧進帳だ」と言って、懐から取り出した巻物を広げました。
弁慶はすらすらと「東大寺大仏殿再建のための勧進の目録……」と読み上げました。もちろん即興です。
しかし富樫はまだ疑っていました。変装した義経の様子が怪しかったのです。
「あの小男の様子が気になる。義経に似ている」と富樫が言ったとき、弁慶は行動しました。
義経に近づき、杖で「ぴしゃりぴしゃり」と打ちすえながら言いました。「お前が遅いから疑われるのだ!さっさと荷物を持て!」