全17編を通して読む必要はありません。最も有名な第1編(「天は人の上に人を造らず」で始まる冒頭)だけでも十分に核心がつかめます。第1編は数千字程度で、現代語訳版も多く出版されています。中学生でも読めるやさしさで書かれていますので、ぜひ原文に近い現代語訳を手に取ってみてください。
福沢諭吉は2024年まで長年にわたって一万円札の肖像に採用されていました。近代日本の教育・啓蒙に多大な貢献をした人物として広く知られており、その業績の大きさと知名度の高さが選ばれた理由です。2024年からは渋沢栄一に交代しています。渋沢も明治の実業家として同時代を生きた人物で、福沢とは異なるアプローチで近代日本を支えました。
慶應義塾大学と「学問のすすめ」はどう関係しますか?
福沢諭吉が創設した慶應義塾は、「学問のすすめ」の「実学」と「独立自尊」の理念を体現する学校として設立されました。政府や国家の支援に頼らない私立の独立した教育機関であることが、その精神の実践でした。「独立自尊」は現在も慶應義塾のモットーとして受け継がれており、大学の校是(学校の基本理念)になっています。