聖観音(しょうかんのん)は一面二臂(顔が一つ・腕が二本)が基本で、六観音の中心的な存在です。如意輪観音は思惟相と六臂(腕が六本)、如意宝珠・法輪という持物が特徴で、密教的な形式を持ちます。聖観音が最もシンプルな観音の姿であるのに対し、如意輪観音は密教における宇宙的な救済力を六本の腕に込めた、より複雑な尊格といえます。
秘仏(ひぶつ)とは、通常は厨子(ずし)や蔵の中に収められ、一般には公開されない仏像のことです。年に一度あるいは数十年に一度の「御開帳(ごかいちょう)」や「御開扉(ごかいひ)」の機会にのみ拝観できます。観心寺の如意輪観音のように毎年2日間だけ公開されるものや、数十年に一度しか開帳されないものまで様々です。秘仏は「秘されることで霊験が高まる」という信仰に基づいており、先達の精神が息づいています。
六道とは何ですか?如意輪観音はどの道を守りますか?
六道(ろくどう)とは、仏教において衆生が輪廻転生を繰り返す六つの世界のことです。地獄道・餓鬼道・畜生道・修羅道・人道・天道の六つがあり、天道が最も恵まれた境涯とされます。如意輪観音は六道の中で最も高い境涯である天道を守護します。豊かさの中にも輪廻の苦しみがある天道の衆生に、如意輪観音は宝珠と法輪で悟りへの道を示すという祈りが込められています。
如意輪観音に祈る際の真言(マントラ)はありますか?
はい、如意輪観音には専用の真言があります。「おん はんどめい しんだまに じんばら そわか」がそれです。「しんだまに」は「チンターマニ(如意宝珠)」のことを指します。参拝の際に合掌しながら心の中で繰り返し唱えることで、如意輪観音との縁を深め、所願成就の祈りが届くとされています。静寂に身を置くと、真言の音の響きそのものが心を落ち着かせ、祈りの質が高まるように感じられることでしょう。