天智天皇2年(663年)、義淵僧正が草壁皇子の宮殿跡「岡宮」に創建したと伝わる。義淵僧正は法相宗の基礎を築いた高僧であり、奈良仏教の発展に大きく貢献した人物とされる。寺名「龍蓋寺」は、義淵僧正が近隣の田畑を荒らす悪龍を法力で池に封じ込め、大石で蓋をしたという伝説に由来する。本尊の如意輪観音菩薩坐像は奈良時代に造立されたとされ、塑像としては日本最大級、高さ約4.85メートルを誇る重要文化財である。平安時代以降、真言密教との結びつきを深め、真言宗豊山派の寺院として現在に至る。中世には兵火や衰退の時期もあったとされるが、西国三十三所第七番札所として巡礼者の信仰を集め、法灯を保ち続けた。日本最初の厄除…