事代主命は大国主命の御子神であり、「言代主(ことしろぬし)」の名が示すように「言葉の主」「予言の神」としての性格を持ちます。大国主命が国譲りを決断する際に「事代主の返答を聞かなければならない」と述べたエピソードが『古事記』に記されており、神代の意思決定において重要な役割を果たした神様です。
恵比寿神との関係が最も重要な点です。事代主命は「えびすさん(恵比寿神)」と同一視されることが多く、商売繁盛・縁起・漁業のご利益で親しまれています。十日えびす(1月10日前後)の祭りが全国各地の三嶋神社系の社で盛んに行われるのはこのためです。
三嶋大社には事代主命に加え、大山祇神(オオヤマヅミノカミ)が合祀されています。山の神・農業の神として信仰され、愛媛県今治市の大山祇神社(全国の山神社・三島神社の総本社)を本社とします。三嶋大社がこの二柱を合祀することで、海と山・商業と農業の両方を守護する総社的性格を獲得しています。
三島市の地名は、三嶋大社の旧称「三嶋明神(みしまみょうじん)」に由来します。「三嶋」の地名の起源については、箱根山(富士山)の噴火で流れ出た溶岩が固まって「三つの島」ができたとする説など諸説ありますが、いずれにせよ三嶋大社と地名が不可分の関係にあることは確かです。