浄閑寺は慶長5年(1600年)頃に創建されたと伝わる浄土宗の寺院で、阿弥陀如来を本尊とする。江戸時代初期、厚木宿が相模川の渡河点として交通・物流の要衝となるにつれ、寺院は周辺住民の菩提寺として根付いていったとされる。17世紀から18世紀にかけて厚木宿が宿場町として発展するなか、境内の墓地には商人や名主ら地域の有力者が葬られ、宿場の繁栄と歩みをともにした。本堂に安置される阿弥陀如来像は来迎印を結ぶ端正な像で、浄土教美術の優品として評価される。境内に並ぶ六地蔵は亡き人の冥福を祈る信仰の場として今日まで受け継がれている。明治以降の近代化の波にあっても寺院の法灯は途絶えることなく、地域の菩提寺としての…