下目黒の閑静な住宅街に佇む浄土宗の古刹で、正式には霊雲山称明院蟠龍寺と号する。慶安年間(1648-1652年)に行人坂下に創建された「称明院」を前身とし、宝永7年(1710年)に霊雲和尚が現在地に移して「蟠龍寺」と改号した。本尊の木造阿弥陀如来像は藤原時代後期(平安末)の作と伝わり、東京都指定有形文化財に指定される。境内の見どころは「岩屋弁天」と呼ばれる自然岩窟で、内部に石造の弁財天、すぐ傍らの弁天堂には八臂の木造弁財天像が安置される。この弁財天は文化13年(1816年)頃に整備され、江戸裏鬼門の鎮護として信仰を集めてきた。当寺の弁財天は「山手七福神」の弁財天として、古くから目黒不動・五百羅漢寺・大円寺・覚林寺などと結ぶ七福神巡礼の一札所を占め、東京近郊では最古の七福神巡りとして正月参拝者で賑わう。境内は小規模ながら樹木が多く、岩窟への石段を下りて弁天に詣でる参拝体験は都心とは思えぬ趣を残…