逗子市小坪に位置する高野山真言宗の寺院で、正式名称は海潮山佛乗院阿弥陀寺(かいちょうざんぶつじょういんあみだじ)。小坪湾を目前に臨む海辺の山腹に鎮座し、境内からは相模湾の眺望が広がる。
本尊は木造阿弥陀如来立像で、逗子市重要文化財(指定番号19番)に指定されている。像は上品下生(じょうぼんげしょう)の来迎印を結ぶ寄木造で、「低めの頭髪部・強い曲線を描く髪際・賑やかに刻んだ衣のひだ」など宋元彫刻の特色が顕著な鎌倉時代後期の傑作。胸部内側には「永正十年八月日彩色也」の墨書銘があり、永正10年(1513年)に修復が施されたことが確認される。逗子市内に現存する中世彫刻の中でも「屈指の佳作」と評価される仏像である。
本尊のほか、不動明王像・弘法大師像・千手観音像・虚空蔵菩薩像・愛染明王像を安置する。江戸時代後期には末寺・高養寺(のちの浪子不動)をもっていた。JR逗子駅から徒歩約20分。
佛乗院の創建年は不詳だが、先師墓や檀家墓の年号から寛永年間以前(1624年以前)の開山と推定される。開基・開山の名前も伝わっていない。高野山真言宗の寺院として、密教修法と阿弥陀信仰を軸に小坪の地で法燈を守り続けてきた。
本尊の木造阿弥陀如来立像は鎌倉時代後期の作とされ、宋や元の彫刻様式の影響を強く受けた独特の美を備える。胸部内側の墨書銘から永正10年(1513年)に彩色修理が施されたことが判明し、胎内文書によれば宝永2年(1705年)と安永4年(1775年)にも修復が行われている。上品下生の来迎印を結ぶこの像は、逗子市内の中世彫刻遺作の「屈指の佳作」として逗子市重要文化財(指定番号19番)に…