逗子市小坪に佇む浄土宗の寺院。山号は轉法輪山、院号は日尊院、鎌倉光明寺の末寺として小坪の漁師町の信仰を集めてきた。明治42年(1909年)、隣り合う報身院と香蔵寺の二寺を合併して成立した経緯を持つ古刹で、報身院は文明5年(1473年)に光明寺末寺として開かれた旧寺。本尊の阿弥陀如来立像は定朝作と伝わり、延命地蔵菩薩立像は運慶作と伝えられる。漁師町らしい特色として、右手に鯛を下げた魚籃観音像を安置し、海上安全と大漁を願う海の民の祈りを受け止めてきた。大正12年(1923年)の関東大震災で堂宇は全壊したが、鎌倉光明寺の旧経蔵を当地に移築して再建され、本山との縁の深さを今に伝える。小坪海岸の漁港から徒歩2分、相模湾の潮の香りに包まれた静かな境内である。
正式名称は轉法輪山日尊院小坪寺で、鎌倉光明寺(浄土宗関東総本山)の末寺。前身は二つの寺院に分かれていた。報身院は文明5年(1473年)に光明寺末寺として開創され、香蔵寺はそれよりさらに古い時期の創建と伝わる。両寺は江戸期を通じて小坪の集落に並んで建ち、漁師町の信仰生活を支えた。明治40年(1907年)、報身院から出火し堂宇が全焼、隣接する香蔵寺にも延焼して両寺ともに失われた。翌41年には鎌倉光明寺の塔頭(一説に塔)を香蔵寺跡地に移して仮本堂とし、明治42年(1909年)、行念上人が両寺を統合して小坪寺と号し再出発を果たした。しかし大正12年(1923年)の関東大震災で堂宇は再び倒壊、その後鎌倉…