寛永年間(1624〜1644年)、後水尾上皇が洛北岩倉の地に幡枝御所を営んだことが当寺の起源とされる。上皇はこの地を深く愛し、比叡山を望む風光明媚な環境のなかで閑居の生活を送ったと伝わる。延宝6年(1678年)、幡枝御所の旧地に臨済宗妙心寺派の寺院として圓通寺が創建された。江戸時代を通じて禅寺としての法灯が守られ、御所ゆかりの地としての格式が保たれた。境内に残る枯山水の「借景庭園」は、後水尾上皇の時代に整えられたものを基礎とするとも伝わり、刈り込まれた皐月と杉木立の向こうに比叡山を望む構成で知られる。近代以降、この庭園は昭和期の庭園研究者によって借景庭園の傑作として高く評価されるようになり、多…