不動院の前身は鎌倉時代に創建された古刹と伝わるが、現在の金堂は天文9年(1540年)に山口の大内氏の菩提寺のひとつとして建立されたものとされる。大内氏は西国随一の文化的パトロンとして知られ、同堂は室町時代末期の建築技術の粋を集めた入母屋造・こけら葺きの建物として造営された。その後、豊臣秀吉の文禄の役(1592年)に際し、武将であり名僧でもあった安国寺恵瓊によって山口から広島へ移築されたと伝わる。江戸時代には真言宗の寺院として広島藩内での地位を保ちつつ、鐘楼・楼門も整備された。明治・大正期を経て、昭和20年(1945年)8月6日、原子爆弾が広島市内に投下された際、爆心地から約4kmの位置にありな…