月洲寺は台東区竜泉二丁目に位置する臨済宗南禅寺派の寺院で、京都の南禅寺を本山とする。臨済宗南禅寺派は五山制度においても最高格式を誇った南禅寺を本山とする由緒ある宗派である。「月洲」は月が浮かぶ砂洲を意味し、禅の悟りを夜空に輝く月の静けさに喩えた詩的な寺名である。竜泉は台東区の南東部に位置し、泉鏡花の「婦系図」の舞台として文学史にも名を刻む職人・商人の町である。竜泉一丁目・二丁目には大照寺・西徳寺・正燈寺など複数の宗派の寺院が密集しており、江戸時代から続く信仰地区としての歴史を今に伝えている。月洲寺はこうした多宗派が共存する竜泉の地域コミュニティに根付き、住民の葬儀・法事を担いながら南禅寺の禅風…