八坂寺は、大宝元年(701年)に創建されたと伝わる修験道の古刹である。開基については、修験道の祖とされる役小角(えんのおづぬ)によるとも、後に弘法大師空海が四国巡錫の折に堂宇を整備したとも伝わり、詳細は定かでない。奈良時代より山の神の霊地として信仰を集め、山伏たちが修行に集った霊場として栄えた。中世には修験の拠点として隆盛を誇ったとされるが、幾度かの兵火や火災により堂宇が焼失した時期もあったと伝わる。近世には松山藩の庇護のもとで再建・整備が進められ、四国八十八箇所霊場の第47番札所として広く知られるようになった。境内に残る宝篋印塔などの石造物は、古刹としての長い歴史を物語っている。明治期の神仏…