太山寺は敏達6年(587年)、用明天皇の勅願により真野長者が創建したと伝わる、伊予最古級の霊場の一つである。奈良時代には行基が来山し伽藍を整備したとされ、以降、朝廷や地方豪族の帰依を受けて発展を遂げた。平安時代には十一面観世音菩薩が本尊として祀られ、霊場としての格式が確立されたとされる。現存する本堂は鎌倉時代の正安3年(1301年)に再建されたと伝わり、四国霊場に現存する最古の木造建築として国宝に指定されている。仁王門・鐘楼など多数の建造物も重要文化財に指定されており、鎌倉期の建築様式を今に伝える。中世から近世にかけては伊予の諸勢力や松山藩の保護を受け、寺勢を維持した。明治期の神仏分離・廃仏毀…