神奈川県藤沢市辻堂元町に位置する高野山真言宗の寺院(山号:八王山、院号:明王院)。本尊は**不動明王立像**(平安後期作・像高96cm・総高144.8cm)で、割矧ぎ造りの精緻な古仏として知られ、文化遺産オンラインに記録されている。
この寺の最も重要な歴史的意義は**「辻堂」という地名の起源**にある。文治年間(1185〜1190年)頃の創建当初、現在の辻堂元町付近の「辻(交差点)」に不動明王を祀る堂(辻の不動堂)が置かれていた。この「辻の堂」がそのまま「辻堂」という地名となり、JR辻堂駅・辻堂地区の名の由来となった。元禄7年(1694年)の火災ののち現在地に移転し「宝珠寺」を称している。
境内には**寛文6年(1666年)の庚申供養塔**(藤沢市指定有形民俗文化財)が現存する。三猿の浮き彫りが刻まれた江戸前期の石塔で、庚申信仰の隆盛を示す希少な遺物。JR辻堂駅南口から徒歩約11分の住…