元暦元年(1184年)、僧・覚憲が藤沢中央の地に荘厳寺を開山した。覚憲は高野山真言宗の法灯を継ぐ学僧で、鎌倉幕府成立前夜の動乱期にこの地へ入山した。嘉禎元年(1235年)には覚盛が再建・中興したと伝わる。
建久9年(1198年)、荘厳寺の住職・覚憲は白旗神社の別当(別当=神社を管理する寺院の僧)に任じられた。白旗神社(藤沢市)は源義経の霊を祀る社で、文治5年(1189年)に奥州平泉で自害した義経の首が境川を遡って漂着したとの伝承に基づき建立された神社である。以来、荘厳寺の住職は代々この社の祭祀を束ねる別当を兼ね、義経信仰の守護者となった。
元文年間(1736〜1741年)の火災で堂宇が焼失…