宝城庵は臨済宗大徳寺派に属する禅の小庵で、摂津国三島郡桜井に立地する。大徳寺は1316年(正和5年)に大燈国師・宗峰妙超が京都紫野に開山した臨済宗の名刹で、室町時代に後醍醐天皇・花園法皇の帰依を得て興隆した。また大徳寺は茶聖・千利休(1522〜1591年)との縁でも名高く、利休が大徳寺山門に自身の木像を安置した逸話は広く知られる。宝城庵はこの大徳寺の系流を引く寺院として摂津の地に設けられた小庵であり、禅の修行と瞑想の場として地域に根ざしてきた。「宝城」の名は仏の宝と城塞の堅固さを意味し、この庵が禅修行の堅固な拠点であることを示す。