京都市上京区の京都御苑内に位置する旧皇居で、南北朝時代の元弘元年(1331年)光厳天皇即位以降、明治2年(1869年)の東京遷都までの約500年余りの間、歴代天皇が居所とした宮殿である。現在の建物は安政2年(1855年)に再建されたもので、紫宸殿・清涼殿・小御所・御学問所・御常御殿などの主要な建造物が往時の姿のまま残されている。とりわけ紫宸殿は天皇の即位礼や元服など重要な儀式が行われた中心的な殿舎で、平安王朝以来の伝統的な宮殿建築の粋を今に伝える。明治・大正・昭和(昭和天皇)の三代の天皇の即位礼もここ紫宸殿で挙行された。御所を取り囲む京都御苑は約65ヘクタールの広大な公園として一般開放されており、四季折々の風景と歴史的景観が訪問者を迎える。御所自体は宮内庁の管理下にあり、令和元年(2019年)以降は通年公開で予約不要・無料で参観できる。京都の歴史と皇室文化の中枢として、首都機能が東京に移っ…
京都御所の歴史は南北朝時代に始まる。元弘元年(1331年)に光厳天皇が即位して以降、明治2年(1869年)の東京遷都までの約540年間、歴代天皇の居所として機能した。当初は里内裏(さとだいり)と呼ばれる仮御所として使用されたが、後土御門天皇の文明8年(1476年)の応仁の乱で焼失し、その後、織田信長・豊臣秀吉らの支援を受けて再建された。現在の御所建物は安政元年(1854年)の大火で焼失した後、安政2年(1855年)に幕府が古制に倣って再建したものである。紫宸殿は寝殿造りの代表的な殿舎で、即位礼や元服など天皇の重要な儀式が行われた。明治2年(1869年)の東京遷都により天皇の居所としての役割は終…