宮島の最高峰(標高535m)で、厳島神社の背後に聳える島の神体山。大同元年(806年)、空海(弘法大師)が唐より帰国後、ここで百日間の求聞持法の修行を行い、その時灯した火が「消えずの火」として1200年以上燃え続けている。この火は広島平和記念公園の「平和の灯」の元火としても使われた。山頂までは紅葉谷・大聖院・大元の3つの登山ルートがあり、ロープウェイを使えば30分程度で山頂付近に至る。山頂には奇岩群・弥山本堂・三鬼堂・不動堂などが点在し、瀬戸内海の多島美と四国山地まで一望できる圧巻の絶景が広がる。世界遺産「厳島神社」の構成資産の一部で、山全体が原始林(国の天然記念物)に覆われ、神秘的な雰囲気を醸し出す。
弥山は大同元年(806年)、唐より帰国した空海(弘法大師)が島に渡り、山頂付近で百日間にわたり虚空蔵求聞持法を修したことに始まると伝わる。その際に灯された護摩の火は「消えずの火」として以来1200年以上燃え続けており、霊火堂に今も護られている。平安時代には厳島神社の神体山として崇敬を集め、山岳修験の聖地としても栄えたとされる。中世には毛利氏をはじめとする西国武将の厚い庇護を受け、山内の堂宇が整備されていった。近世には山頂に弥山本堂・三鬼堂・不動堂などが建立され、大聖院を中心とした修験道場としての体制が確立された。明治期の神仏分離令により宗教的な変容を余儀なくされたが、修行の場としての性格は保た…