妙泉寺は中京区三条通大宮西入上瓦町に位置する。大宮通(平安京の朱雀大路の北延長)と三条通が交わるこの地域は、かつて洛中・洛外の境界部にあたり、平安末期から中世にかけて多くの武家・公家の邸宅が立ち並んでいた。
室町時代、京都では「天文法華の乱」(天文5年・1536年)に代表されるように、法華宗(日蓮宗系)の信仰が町衆の間に広く浸透し、多くの日蓮宗系寺院が洛中に建立された。妙泉寺もこうした時代背景の中で、洛中西部の法華宗信仰の場として創建された可能性がある。「上瓦町」の地名は近世に瓦製造業の職人が集住した地域であることを示しており、当寺が工人・職人の菩提寺として機能してきたことが推察される。近代…