神泉苑は延暦13年(794年)の平安遷都とほぼ同時に、平安京大内裏の南に隣接する宮廷の禁苑として造営された池泉式庭園である。歴代天皇の遊宴・船遊びの場として用いられるとともに、旱魃の際には雨乞いの祈祷が盛んに行われた。貞観5年(863年)には疫病鎮静を祈る日本初の御霊会がここで催されたと伝わり、のちの祇園祭発祥の地とされる。また、弘法大師空海が承和年間(834〜848年)にここで請雨の法を修め雨を降らせたという伝説が広く知られ、法成就池には雨を司る善女龍王が祀られた。中世以降、平安京の衰退とともに苑域は大幅に縮小し、近世には徳川家康が二条城を築いた際に苑の大半が城域に取り込まれた。江戸時代には…