野毛大塚古墳は、東京都世田谷区野毛に位置する帆立貝式前方後円墳で、全長82メートルを測る東京都内でも有数の古墳の一つである。5世紀中頃に築造されたと推定されており、多摩川流域の古代豪族の墓として機能していたと考えられている。帆立貝式前方後円墳という特殊な形態は、前方部が短くなった前方後円墳の変形型であり、古墳時代中期に関東地方で多く見られる墳墓形式の特徴を示している。発掘調査では銅鏡・玉類・鉄製武器・農工具など豊富な副葬品が出土しており、被葬者が多摩川流域において高い政治的地位を有していたことを示している。現在は野毛大塚公園として整備されており、墳丘に登ることができるため頂上から古墳の形状と周辺の地形を確認することができる。春には桜が満開となり、古墳と桜が織りなす美しい景観が多くの花見客を引きつける。東京都の史跡に指定されており、世田谷区の文化財として地域の歴史教育に活用されている。多摩川…