自性寺は1600年(慶長5年)頃に創建されたと伝わる浄土真宗本願寺派の寺院で、大分県中津市新魚町に位置する。江戸時代、中津藩の城下町文化が隆盛するなか、当寺は地域の文化的拠点として重要な役割を担ったとされる。18世紀に活躍した文人画家・池大雅(1723〜1776年)は当寺と深い縁を持ち、山水画や書を含む多数の襖絵を残した。これらの作品は後世に「大雅堂」として境内に専用展示空間が設けられ、広く公開されるに至った。明治以降、近代化の波のなかにあっても寺の伝来品は大切に保護され、池大雅の作品群は昭和期に国の重要文化財に指定された。現在も浄土真宗本願寺派の寺院として法務を続けながら、大雅堂において文人…