近江神宮は、飛鳥時代の668年に第38代天智天皇が都を大津に遷した「大津京」の故地に鎮座する。天智天皇は中大兄皇子として大化の改新を推進し、即位後は律令国家の基礎を築いた。また671年には漏刻(水時計)を設置して臣民に時を知らせたと『日本書紀』に記され、日本における時刻制度の祖とされる。大津京は天智天皇崩御(671年)の翌年に廃都となったが、その遺徳を後世に伝える社が設けられたとは記録されておらず、奉祀の場としての整備は近代を待つこととなった。昭和15年(1940年)、紀元2600年を奉祝する国家的事業の一環として、天智天皇を祭神とする近江神宮が創建され、官幣大社に列せられた。戦後は宗教法人と…