尾道の山の手に広がる古寺群の歴史は古く、千光寺は806年(大同元年)に弘法大師空海が開創したと伝わり、浄土寺は616年(推古天皇24年)の創建と伝えられる。西國寺は天平年間(729〜749年)に行基によって開かれたとされ、天寧寺は1367年(貞治6年)の創建と記録される。中世には尾道が瀬戸内海の海運の要衝として栄え、商人層の経済的支援を受けた諸寺は堂宇を整備・拡大した。近世には各寺が独自の文化を育み、参拝道として機能した山の手の石畳の小径が町の骨格を形成していった。近代以降、尾道は志賀直哉・林芙美子・十返舎一九ら多くの文人に愛された文学の町としての側面を持つようになった。1952年(昭和27年…