常陸太田市に位置する真言宗豊山派の古刹で、坂東三十三観音第22番札所。
本尊は十一面観世音菩薩で、佐竹氏の祈願寺として栄えた歴史を持つ。
現在の本堂は天文12年(1543年)の再建で、茅葺き屋根の堂々たる建築は国の重要文化財。
本堂の屋根には佐竹氏の家紋「五本骨扇に月丸」が刻まれ、武家との深い縁を物語る。
佐竹氏は常陸国を約470年間治めた名門で、寺は一族の精神的支柱であった。
境内は質素ながら風格があり、中世武家寺院の面影を色濃く残す。
坂東札所巡礼では鄙びた雰囲気が巡礼者に人気で、静かな参拝が楽しめる。
本堂内部の須弥壇や厨子は室町時代の工芸技術を今に伝える貴重なもの。
周辺は常陸太田の田園風景が広がり、里山の穏やかな景色の中に佇む。
秋田に移封された佐竹氏の歴史を偲びながら参拝する歴史好きの参拝者も多い。
寛和元年(985年)、花山法皇の勅願によって創建されたと伝えられる。
開山は元密上人で、十一面観世音菩薩を本尊として安置した。
佐竹氏の始祖・佐竹昌義がこの寺で元服したと伝えられ、以来佐竹氏の祈願寺となった。
佐竹氏は源義光を祖とする清和源氏の一族で、常陸国の守護大名として繁栄した。
天文12年(1543年)に兵火で焼失したが、佐竹義昭によって直ちに再建された。
この再建された本堂が現存し、国の重要文化財に指定されている。
慶長7年(1602年)、佐竹義宣が秋田に移封されると寺の庇護者を失い衰退した。
しかし坂東三十三観音の札所としての地位は揺るがず、巡礼者の参拝は続いた。
明治以降は真言宗豊…