正願寺は真宗大谷派(浄土真宗東本願寺系)の末寺として左京区大菊町に建つ。「正願」の院名は、阿弥陀如来の本願(すべての衆生を救うための誓願)を正しく受け取り帰依することを表す浄土真宗の信仰概念。親鸞聖人(1173〜1262年)を宗祖とする浄土真宗は、阿弥陀如来の本願への「信心正因」(信心が往生の正因)と「称名報恩」(念仏は感謝の表現)を宗纲とする。東本願寺(真宗本廟)を本山とする真宗大谷派は、17世紀に教如上人が西本願寺と分立した歴史的経緯をもつ。
大菊町の同番地(96番地)には日蓮宗本山・頂妙寺が境内を構え、正願寺の立地する116番地はその南隣。浄土真宗と日蓮宗という、中世以来しばしば宗教論…