宝蔵寺は真言宗の寺院として茨木市に根付く古刹であり、「仏法という宝を蔵する」という理念のもと地域の信仰を長く支えてきた。また「宝蔵」は阿弥陀如来の前身として浄土思想において知られる法蔵菩薩の名にも通じ、真言宗の密教的な教えと浄土への願いが交差する場所として参詣者を集めてきたとされる。中世から江戸初期にかけて茨木周辺の地侍・農民・商人層の信仰を受けて伽藍が整えられたと伝わり、江戸中期に摂津国八十八箇所霊場が四国遍路の「写し」として成立すると第64番札所に組み込まれた。以来、仏法の宝庫たる境内を目指す巡礼者が途絶えることなく訪れ、大師の法灯を絶やさぬ寺院として今日に至る。