宗恵院は山号を五大山と称し、五大明王への信仰を伝える真言宗の寺院で、摂津国八十八箇所霊場第18番札所にあたる。五大明王(不動・降三世・軍荼利・大威徳・金剛夜叉)は密教において煩悩を断ち切る守護尊として崇められ、その信仰は平安時代以来、真言宗の伽藍で重視されてきた。寺が立つ生玉前町は大阪最古の神社のひとつとされる生国魂神社のほとりに位置し、古くから宗教的な集積地となってきた地区である。天王寺区一帯は古代の難波宮に近く、仏教伝来以来の信仰層が厚く積み重なった地域であり、多くの寺社が密集する。江戸時代に整備された摂津国八十八箇所の巡礼路において、第18番として位置付けられた宗恵院は、都市中心部で弘法…