墨田区京島3丁目に鎮座する小さな稲荷系の神社で、明治39年(1906年)に原忠三郎によって創建された。原氏の妻の父からの助言に従ってこの地を開拓した際、稲荷の主神である咲栃の神が夢に現れて神社の創建を導いたという、明治後期の個人創建神社の珍しい由緒を持つ。社名「田丸」は「財のたまる」「幸のたまる」「難を逃げる」という三福徳の願いに由来し、地元の人々から「町のお稲荷さん」として親しまれてきた。関東大震災(大正12年・1923年)と昭和20年(1945年)の東京大空襲という二度の大災害にも、この神社の周辺は不思議と被害を免れたと伝えられ、「難を逃げる」御利益の証として近隣住民の篤い信仰を集めている。京島は震災・戦災を逃れた古い長屋や路地が残る墨田区の下町情緒あふれる地区として知られ、田丸神社はその街並みに溶け込む隠れた名所。東武亀戸線曳舟駅・京成押上線八広駅から徒歩圏内、東京スカイツリーから徒…
田丸神社の創建は明治39年(1906年)、当時の京島の地に居を構えた原忠三郎によると伝わる。原氏は妻の父(岳父)からの助言を受けてこの地を開拓したが、ある夜に稲荷の主神である咲栃の神が夢に現れ、神社の創建を導いたという。原氏の日記には、神のお告げに従って開かれた土地が繁栄し、財も幸も「たまる」場所となったことが記されているとされ、これにちなんで社名を「田丸神社」と称することとなった。「田丸」の名は「財のたまる」「幸のたまる」「難を逃げる」の三福徳を象徴し、開墾と商売の守護神として近隣住民の信仰を集めた。創建から間もない大正12年(1923年)9月1日、関東大震災が東京下町を襲い、本所・深川・浅…