大阪市中央区玉造に鎮座する稲荷神社で、社伝によれば垂仁天皇18年(紀元前12年)の創建と伝わる日本屈指の古社。祭神は宇迦之御魂大神(宇迦大神)・下照比売命・稚日女命ほか。地名「玉造」はこの地に古代「玉造部(たまつくりべ)」と呼ばれた勾玉・管玉を製作する渡来系職能集団が住んでいたことに由来し、神社はその氏神として崇敬された。聖徳太子が物部守屋との戦いに際して戦勝を祈願し、勝利後にこの地に伽藍を建立したと伝わる。安土桃山時代には豊臣秀吉が大坂城の鎮守として厚く庇護し、慶長20年(1615年)の大坂夏の陣では焼失するも秀吉の嫡子・豊臣秀頼が再建に関与。境内には秀頼奉納の石鳥居(慶長8年銘、大阪市指定文化財)・秀頼胞衣塚・豊臣秀頼像が現存し、豊臣家ゆかりの貴重な霊地。伊勢詣街道の起点「大坂玉造口」として、江戸時代には伊勢参りの道中安全祈願の地としても賑わった。