水鏡天満宮は、延喜19年(919年)の創建と伝わる。菅原道真が大宰府へ左遷される途上、那珂川の水面に自らの姿を映して身を清めたという故事の地に社が建てられたとされ、「水鏡」の社名はこの伝説に由来する。道真の死後、その御霊を祀るために建立されたとも伝わり、福岡市中央区天神一帯の地名「天神」の発祥に関わる社の一つとも称される。中世以降、福岡の市街地が形成されるなかで周辺の商業地とともに発展し、近世には博多・福岡の人々の信仰を集めた。明治期の近代化に伴う都市整備の中でも社地は維持され、昭和以降の高度経済成長期に天神地区が福岡最大の繁華街へと発展するにつれ、現在地に鎮座したまま都市の変容を見守ってきた…