戸定邸は、水戸藩最後の藩主(第11代)である徳川昭武が建てた私邸である。昭武は将軍徳川慶喜の実弟にあたり、慶応3年(1867年)にパリ万国博覧会への随行を機にフランスへ渡り、約5年間の欧米滞在を経て帰国した。明治維新後、昭武は旧水戸藩領内外に居を構えながら、松戸の地に別邸の建設を進め、明治17年(1884年)4月に和風邸宅として完成した。邸宅は回遊式庭園を伴い、洗練された明治期の和風建築として高い完成度を示している。兄の慶喜も明治30年代にたびたびこの地を訪れ、写真撮影・狩猟・陶芸などを楽しんだと伝わる。昭和期以降は松戸市が管理・保存に当たり、平成18年(2006年)には「旧徳川家住宅松戸戸定…