四国八十八ヶ所霊場の開創は弘仁6年(815年)、弘法大師空海が四国各地を巡礼して霊場を定めたことに始まると伝わる。巡礼の起点となる第1番札所・霊山寺(鳴門市大麻町)は、天平年間(729〜749年)に聖武天皇の勅願により行基が開いたとされ、後に空海が伽藍を整備して霊場に加えたと伝えられる。中世には武家や庶民の間に遍路信仰が広まり、室町時代以降に「同行二人」の思想のもと白装束による巡礼の形式が整っていったとされる。江戸時代には真念の著した『四国遍路道指南』(1687年)によって遍路道が整備・普及し、庶民の参詣が盛んとなった。明治の廃仏毀釈により各札所は打撃を受けたが、その後復興を遂げた。昭和・平成…