下落合の高台に伽藍を構える真言宗豊山派の古刹で、正式には医王山東長谷寺薬王院と号する。鎌倉時代、相模国大山寺を中興した願行上人によって創建されたと伝わり、その後荒廃した寺を江戸時代に実寿上人が中興、火災による再度の荒廃を経て明治期に再興された。本尊は薬師如来、本山は奈良の長谷寺で、その関係から昭和41年(1966年)に長谷寺から百株の牡丹を譲り受けて植栽したことが「牡丹寺」の愛称の始まり。現在では約40種・1,000株の牡丹が境内を彩り、4月下旬から5月上旬の開花期には都心とは思えぬ華やかな花景色が広がり、新宿区の春の名所として知られる。境内には鎌倉時代から室町時代にかけての板碑が多数残り、武蔵野台地における中世仏教の痕跡を伝える貴重な文化財群となっている。高低差を利用した伽藍配置と、神田川の谷を挟んで目白台を望む景観は江戸以来の寺域の景観をよく留める。西武新宿線下落合駅から徒歩10分、J…