桜上水は昭和初期に玉川上水の分水路である桜ヶ丘上水の沿線に宅地化が進んだ住宅街で、戦後に京王線沿線の開発とともに住民が急増した地域である。大和浄水護国観世音本院はこうした昭和期の都市化の中で、護国と浄水(清らかな水の恵み)への感謝を掲げて創建・発展した観音霊場として知られる。「護国」の名に示されるように、戦没者への追悼と平和祈願を重要な行事として位置づけており、戦後の復興期から現在に至るまで地域住民が参拝に訪れてきた。桜上水の静かな住宅街に在って、観音菩薩の慈悲を拠りどころとする信仰共同体として法灯を守り続けている。