禅居庵は、元応元年(1319年)に中国・元から来日した臨済宗の僧・清拙正澄(せいせつしょうちょう)禅師によって、建仁寺の塔頭として創建された。禅師が中国から持参した摩利支天像を安置したことが寺の起源とされ、以来「摩利支天堂」として広く信仰を集めてきた。摩利支天はインド神話に由来する女神で、護身・勝利・商売繁盛のご利益があると伝わる。中世以降、建仁寺の塔頭のひとつとして法灯を継承し、臨済宗建仁寺派の寺院として今日に至る。近世には祇園周辺の商人や庶民の間で摩利支天信仰が広まり、商売繁盛を願う参拝者が多く訪れたとされる。イノシシを摩利支天の眷属とする信仰から、境内にはイノシシの像が多数奉納されており…