両足院は、臨済宗の禅僧・栄西禅師(1141〜1215年)が建仁2年(1202年)に創建した建仁寺(京都最古の禅寺のひとつ)の塔頭寺院として発展した。「両足」の名は「智慧と慈悲の二足を備えた仏の境地」を意味し、禅と浄土の思想を融合した深い意味を持つ。塔頭としての成立は中世に遡るとされ、室町時代には建仁寺派の寺院として伽藍が整えられた。江戸時代前期に庭園が本格的に整備され、現在の池泉廻遊式庭園の基礎が形成されたと伝わる。この庭では初夏に半夏生(ハンゲショウ)の葉が白く変色する独特の景観が知られるようになり、「半夏生の庭」として参拝者を集めた。精進料理の文化も江戸期から育まれ、禅の精神を体現する食の…