芭蕉の旅の目的は「名所・旧跡を訪れ、その場所で俳句を詠む」ことでした。
特に芭蕉が目指したのは「平泉」(岩手県)です。源義経が最期を遂げた地であり、藤原氏が栄華を誇った黄金の都。芭蕉はここで「夏草や兵どもが夢の跡」という句を詠みました。
「夏草だけが茂るこの場所に、かつて数多くの英雄たちが命をかけて戦った。その夢は今や草に埋もれている」。歴史の無常を詠んだ名句です。
もう一つの名句は山形の**立石寺(りっしゃくじ)**で生まれました。
山の中の静かな岩の寺で、セミの声だけが岩にしみ込んでいくような静けさ——この句は日本の夏の静寂を極限まで表現した名句として知られています。