「その思い込みを利用しよう」。義経が考えた作戦がこれです。
義経は地元の猟師を案内役に頼み、「人間が歩けるが馬は無理」とされていた急峻な崖の道を調べさせました。
そして馬を連れた騎馬隊を、その崖の上まで秘密裏に連れていきました。
「本当に馬で行けるのか?」と不安がる部下たちに、義経はこう言ったとされます。「まず鹿が走ってみせたらどうだ。鹿が行けるなら馬も行ける」。すると実際に崖を鹿が駆け降りたため、部下たちも納得して崖を下ったとも伝わります(この話は後世の創作という説もあります)。
義経率いる騎馬隊が崖を一気に駆け降り、平家の背後(北側)を奇襲しました。
「北からは攻められない」と思い込んでいた平家軍は、まさかの背後からの奇襲に大混乱。義経軍は一気に砦に突入し、平家軍を壊滅させました。
これが「鵯越の逆落とし(ひよどりごえのさかおとし)」と呼ばれる作戦です。