伊邪那岐命は淡路島の伊弉諾神宮が最も有名な御社です。伊邪那美命は島根県の花窟神社(はなのいわやじんじゃ)や和歌山県の熊野地方に伝わる神社・神陵で祀られています。
国生み神話に登場する「磤馭慮島(おのごろじま)」はどこですか?
複数の説があり、淡路島・沼島(兵庫県)などが候補に挙げられています。最有力とされるのは沼島説で、現在も「上立神岩(かみたてがみいわ)」と呼ばれる天の御柱に見立てられた巨岩が聳えています。確定的な比定地はなく、神話の「場所を超えた聖性」として受け止めることが大切です。
黄泉の国(よみのくに)は、仏教伝来以前から存在した日本固有の死者の国の概念であり、仏教の地獄(業による苦しみの場)とは異なります。黄泉の国は死者が赴く場所であり、道徳的判断や懲罰の要素はありません。古事記が伝える本来の黄泉の国は「死の穢れが満ちる暗い地下の世界」として描かれています。
禊(みそぎ)は水に入って身体の穢れを直接洗い流す浄化行為であり、伊邪那岐命が行った行為が原典です。祓い(はらい)は穢れや罪を言葉・儀礼・道具を用いて取り除く行為です。今日の神社参拝における手水(てみず)は禊の簡略形であり、大祓式は祓いの集合的実践です。どちらも「穢れを除き清浄に立ち返る」という神道の根幹をなす思想です。