観音菩薩(Avalokiteśvara)は「苦しみの声を聞いて救う」慈悲の菩薩。弁才天(Sarasvatī)は音楽・芸術・弁才・財福を司るヒンドゥー系の神格で仏教に取り込まれた天部の存在。地蔵菩薩(Kṣitigarbha)は釈迦が入滅してから弥勒が現れるまでの無仏の時代に衆生を救う誓いを立てた菩薩で、とくに地獄での救済と子供の守護神として民間信仰が深い。
「千」は文字通り1000を意味するが、同時に「無限・あらゆる」を表す象徴的な数字でもある。実際の彫像では40本の手で1000を象徴する(25の世界×40の誓願)。各手には眼があり、眼でも救いを届けることができる——あらゆる方向の苦しみを漏らさず救う慈悲の具現化だ。
三十三間堂の中尊(千手観音坐像)は国宝で、鎌倉時代の仏師・湛慶(たんけい)の作と伝わる。脇侍の1,000体立像のうち124体は創建当時(平安時代)からの現存像で重要文化財に指定されており、残りの876体は鎌倉時代の作品。全体として「1,001体の観音が揃う世界唯一の空間」として国宝・重要文化財の塊となっている。
石山寺(滋賀県大津市)は、紫式部が『源氏物語』の構想を得た場所と伝えられる。境内には「紫式部の間」があり、彼女が月光に照らされた琵琶湖を眺めて物語の発想を得たと伝わる。西国三十三所第13番霊場としても長い信仰の歴史を持ち、「硅灰石(けいかいせき)」の大岩盤の上に建つ多宝塔(国宝)が印象的だ。
観音菩薩の御朱印を集め始めるにはどうすればよいか?
坂東三十三所の第1番・杉本寺(鎌倉市)から始めるのが関東在住者には最もアクセスしやすい。専用の御朱印帖は各札所の寺務所で入手でき、1冊で33ヶ寺のすべての御朱印が収まる設計になっている。鎌倉市内だけで第1番(杉本寺)・第3番(安養院)・第4番(長谷寺)・第5番(勝長寿院跡近く)と複数の札所が密集しており、1日で複数を巡ることができる。