武甕槌命は武道・勝利・除厄の武神、経津主命は開拓・事業成就の神、天児屋根命は学業・言葉・政事の神、比売神は縁結び・安産の神とされています。もともと別々の神社に祀られていた神々が、藤原氏の氏神信仰のもとで一体として祀られるようになりました。
どちらも藤原氏ゆかりの施設です。興福寺は藤原氏の氏寺(菩提寺)、春日大社は氏社(氏神社)として機能しました。神仏習合の時代には春日明神と興福寺の仏が一体として信仰され、両施設が一体的に管理・運営される体制が続きました。明治の神仏分離令によって制度的に分離されましたが、その深い縁は現在も続いています。
全国の春日神社は何社ありますか?なぜそんなに多いのですか?
春日大社を総本社とする春日神社は全国に約3,000社あるとされています。藤原氏が平安時代に摂関政治の全盛期を迎えるにつれ、全国各地の荘園や知行国に春日社が勧請されました。藤原氏の一族・家臣がその土地に春日の神を奉じたことで、信仰が広まったと考えられています。
万燈籠が一斉に灯されるのは、年2回の神事の夜のみです。節分万燈籠は2月3日(節分の夜)、中元万燈籠は旧暦8月15日(例年8月中旬〜下旬)に行われます。その他の日は通常、灯籠に火は入りませんが、境内の灯籠群は昼間でも圧倒的な存在感を持ちます。参拝の際は神事の日程を事前に確認されることをお勧めします。
武甕槌命が鹿島神宮から白鹿に乗って春日山へ降り立ったという伝承に由来します。この神話から、鹿は春日の神の御使いとして保護されてきました。奈良時代には鹿を傷つけることは死罪に相当する重罪とされたほどです。現在も「奈良の鹿」は国の天然記念物に指定されており、約1,200頭が奈良公園周辺に生息しています。