天寧寺は1384年(至徳元年)、会津を支配した蘆名氏によって創建された曹洞宗の寺院とされる。蘆名氏の菩提寺として整備され、歴代当主の位牌・墓所が置かれた。室町時代から戦国時代にかけて蘆名氏は奥州南部屈指の大名として隆盛を誇り、同寺もその庇護のもとで発展したと伝わる。1589年(天正17年)、摺上原の戦いにおいて蘆名氏は伊達政宗に敗れ滅亡。後ろ盾を失った天寧寺はその後も蘆名氏累代の菩提を弔い続けた。江戸時代には会津藩主・松平氏のもとで会津の寺院体制が整備されるなか、同寺は旧来の蘆名氏ゆかりの寺として存続した。近代以降も境内には蘆名氏の墓碑群が保存され、滅亡した大名家の歴史を伝える史跡として現在に…