下京区中堂寺西寺町に位置する日蓮宗の寺院。「中堂寺西寺町」という地名が示すとおり、この一帯はかつて平安京の西の官寺・西寺(さいじ)が広大な伽藍を構えていた旧地である。西寺は東寺(教王護国寺)と対をなして延暦15年(796年)に創建された官寺で、空海が東寺を賜った際に西寺には守敏(しゅびん)が住持となった。しかし東寺の興隆と対照的に西寺は衰退し、仁治4年(1243年)の落雷火災によって廃絶した。その後、西寺の旧地には江戸時代を通じて多くの中小寺院が移転・定住し、現在に至る。長国寺もそうした歴史的経緯を持つ寺院のひとつとして、西寺の記憶を受け継ぎながら地域の信仰を支えてきた。