大泉寺は1521年(大永元年)、武田信虎によって創建された曹洞宗の寺院である。信虎は甲斐国を統一し武田氏の礎を築いた人物であり、自らの菩提寺として当寺を開いたと伝わる。1541年(天文10年)、信虎は嫡男・信玄によって駿河今川氏のもとへ追放されるという数奇な運命をたどった。その後、信虎は上洛して京都にも滞在したとされるが、晩年に甲斐へ帰国し、1574年(天正2年)に81歳で没した。信虎の墓は境内に現存し、菩提寺としての性格を今日まで色濃く留めている。近世以降も曹洞宗の寺院として法灯を継ぎ、甲府城下における武田氏ゆかりの史跡群の一つとして位置づけられてきた。明治以降の廃仏毀釈や戦禍を経ながらも寺…