福相寺は台東区谷中5丁目に所在する日蓮宗寺院で、谷中霊園に隣接する寺町の環境の中に位置する。谷中が江戸幕府の政策によって寺院集積地として整備された江戸時代中期以降、この一帯には多数の日蓮宗・天台宗・浄土宗系の寺院が軒を連ねた。福相寺もその歴史的流れに位置づけられ、近隣住民の菩提寺として機能してきた。明治以降は谷中霊園の開設(1874年)とともに、幕末・明治の著名人の墓所が集中するこの地域の宗教的雰囲気の一端を担うようになった。現在も日蓮宗の信仰を守り、谷根千の文化的散策コース沿いで静かに法灯を伝えている。