台東区谷中に位置する日蓮宗の寺院で、山号は金嶺山。寛永寺の末寺として創建された江戸期の古刹。本尊は十界曼荼羅。境内の「笠森稲荷」は、明和年間(1764〜1772年)に江戸中の評判を集めた茶屋「鍵屋」の看板娘・笠森お仙(かさもりおせん)ゆかりの稲荷社として有名。鈴木春信の錦絵に描かれたお仙の美しさは江戸市中に知れ渡り、「向こう横丁のお稲荷さんに一銭上げてざっと拝んでお仙の茶屋に腰掛けて」と童唄にも謳われる江戸を代表するアイドル的存在となった。境内にはお仙の墓と「笠森お仙顕彰碑」「春信筆塚」が立ち、江戸庶民文化の記憶を今に伝える。谷中の寺町散策・江戸文化めぐりの隠れた名所。