台東区谷中に位置する日蓮宗の本山格寺院で、山号は慈雲山。天正19年(1591年)、日蓮宗の高僧・日新上人が徳川家康の帰依を受けて神田に創建、慶長16年(1611年)に谷中の現在地へ移転した。家康の生母・於大の方の菩提を弔う寺として幕府から厚く庇護され、江戸幕府公認の日蓮宗江戸十檀林(関東の学問所)の一つとなり、数百人の修学僧が学ぶ関東日蓮宗の中核を担った。広大な境内には立派な本堂・山門・鐘楼が並び、本堂内陣の十界曼荼羅・祖師像は江戸中期の作で見応えがある。歴代将軍の位牌を安置する塔頭院もあり、谷中寺町の中心的存在として江戸以来の風格を今に伝える。三崎坂を上った静謐な境内は谷中七福神巡り・寺町散策の要所で、桜・紅葉の名所としても親しまれる。